数々の偉業を成し遂げたナポレオンやエジソンは、睡眠時間は4時間で十分だと言っていたそうです。
しかし、彼らは4時間の睡眠だけではなく効率的に仮眠をとっていたといわれています。
最近ではアメリカや日本の企業でも積極的に仮眠を推奨しています。
今回は仮眠の素晴らしい効果とおすすめの方法についてまとめました。
仮眠をとることの効果とは?
仮眠の効果として、これまでに多くの報告があります。
例えばアメリカ航空宇宙局(NASA)によれば、日中に26分間の昼寝をするとパイロットの能力が34%向上するとのこと。
この研究結果を受けて、欧米の多くの航空会社は事故防止のために意識的に仮眠を取り入れるようになったといわれています。
また、日本の明善高校では昼に15分間の仮眠タイムを設けた結果、生徒たちの集中力が増しただけでなく、東大合格者が増えたそうです。
さらに、仮眠の病気予防に関する報告もいくつかあります。
週に3回以上30分の昼寝をした人は、昼寝を全くしない人に比べて心臓疾患による死亡率が37%も低下したという報告がされています。
また短時間の仮眠は、認知症の予防にも効果的といわれています。
数秒でもOK?仮眠に必要な時間は目的によって異なる
忙しいし、人の目が気になるので長い時間仮眠をとるのは難しいと感じる人もいるのではないでしょうか。
仮眠に必要な時間は目的によって異なるので、数秒間や数分間でも効果を得ることができます。
数秒間の仮眠は、「ナノ・ナップ」とよばれ、いつでもどこでもとれる仮眠の方法です。
瞑想するように目をつぶるだけで、頭をリフレッシュできます。
1分間の「マイクロ・ナップ」は、ミスの低下に効果的といわれています。
10分間の「ミニ・ナップ」は、疲労回復や集中力向上に役立つので、会議前や電車の移動中などにおすすめです。
仮眠の王道である20分間の「パワー・ナップ」は、多くの企業や組織が推奨するもので、仕事の能率アップに効果的とされています。
今日から実践できるおすすめの仮眠方法
人間の眠気は体内時計によって、1日2回ピークがあるといわれています。
具体的には、午前2~4時の大きなピークと、午後2~4時の小さなピークです。
昼食後に眠気を感じる人は多いかと思いますが、人間の体内リズムによる変化も影響するので午後に眠くなるのは当たり前のことなのです。
効果的に仮眠をとりたい場合には、正午から午後3時までの20分間がよいといわれています。
20分間以上寝てしまうと眠りが深くなってしまい、起きても体の怠さを感じてしまい逆効果となるので注意が必要です。
仮眠をとるとき、完全に横になってしまうと深い眠りになってしまうので、どういう寝方をするのかも重要です。
・椅子にもたれかかる
・机に突っ伏す
・停止させた車の中などでシートを直角から約30℃傾ける
・ホテルやカフェなどの仮眠スペースを利用する
などがよいとされています。
首が痛くなったり、寝顔を見られたりするのを防ぐために、最近では通販などでも仮眠用グッズが豊富に手に入るので、そういったグッズを利用するのもおすすめです。
仮眠の後に頭をすっきり目覚めさせるには、仮眠前にカフェインをとるとよいでしょう。
カフェインは飲んでから20~30分で効果が出るので、仮眠前にコーヒーや紅茶を飲めば仮眠後にちょうど効いてきます。
昼寝をする際は寝過ごさないよう、アラームをかけることも忘れずに。
仮眠をとることの重要性に気づいた企業や組織
短時間の仮眠は、仕事効率の上昇やミスの減少につながることがわかり、世界中の会社や組織でパワー・ナップが取り入れられるようになっています。
例えばグーグル、ナイキ、ブリティッシュ・エアウェイズ、アメリカ海兵隊などです。
グーグルでは、1台8000ドルほどの仮眠用の椅子を設置するなど力を入れています。
日本でも、2012年から住宅リフォーム会社の株式会社OKUTAが社員に15~20分の仮眠を1日1回好きなときにとることを認めています。
このような制度が日本でも徐々に広まっていくことが期待されます。
まとめ
効果的な仮眠をとることで、気分がすっきりするだけでなく、集中力が増し、仕事の効率も上がることがわかりました。
会社などで仮眠を推奨してくれるのが理想ではありますが、そうでない場合には昼食後や眠気を感じたときに、短時間の仮眠を椅子や車でとってみるとよいかもしれません。
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