しゃっくりが100回続くと死ぬと昔からいわれていますが、実際にしゃっくりだけで命を落とすことはありません。
しかし、しゃっくりを起こす原因には命に関わる病気が隠れていることも。
今回は睡眠中もしゃっくりが続く時に考えられる病気や止める方法についてご紹介します。
睡眠中にしゃっくりが起こる理由とは
しゃっくりは何らかの原因で、呼吸に関わる筋肉の1つである横隔膜(おうかくまく)がけいれんしている状態です。
横隔膜は肺の下にあり、肺とお腹をへだてている筋肉の膜です。
横隔膜がけいれんを起こすと、ふだん声を出している声帯の筋肉も収縮します。
そのため、しゃっくりの時には「ひっく」という音が出ます。
しゃっくりは一時的であれば特に問題ありませんが、長く続く、特に寝ている間までしゃっくりが続く場合には注意が必要です。
睡眠中は基本的に体の筋肉はゆるむので、しゃっくりも止まることが多いです。
しかし、横隔膜を持続的にけいれんさせる病気が隠れている場合には、睡眠中もしゃっくりが続きます。
しゃっくりの原因には怖い病気も隠れている
しゃっくりは一時的なものから持続的なもので原因が異なります。
しゃっくりは飲みすぎ、食べ過ぎ、早食い、大食いなどに伴って、胃が急速に広がると出ることがあります。
胃に炎症がある場合やストレス、睡眠薬や抗がん剤などの薬の副作用、がんの場合にも、しゃっくりが起きる場合が。
特に睡眠中も続くようなしゃっくりの場合には、がんや脳の病気が隠れていることがあるので要注意です。
1. 横隔膜の直接刺激
胃炎や胃がん、食道がんによる横隔膜への刺激でしゃっくりが起きます。
2. 胃への刺激
暴飲暴食、刺激物の摂取、お腹の手術後などには胃に刺激が加わるため、しゃっくりが起きることがあります。
肥満や便秘も原因になることがあります。
3. 脳への刺激
アルコール中毒や脳腫瘍、脳血管の病気の場合には、脳への刺激によってしゃっくりが起きることがあります。
4. 横隔膜をコントロールしている神経への刺激
肺炎や胸膜炎、気管支喘息などにより横隔膜の動きをコントロールしている神経に刺激が加わるとしゃっくりが起きることがあります。
5. 全身の病気
糖尿病や腎不全などの場合に、しゃっくりが起きることもあります。
6. 心因性
精神的なストレスや問題を抱えているためにしゃっくりが止まらなくなる方もいます。
すぐにできるしゃっくりを止める方法
しゃっくりは横隔膜、いわゆる筋肉のけいれんなので、筋肉の動きを落ち着かせるような行動をとれば止まる可能性があります。
しゃっくりを止めるために、コップ一杯の水を一気に飲む、スプーン1杯の砂糖を食べる、30秒以上舌を強くひっぱる、他人に驚かしてもらうなどといった方法を聞いたことがある、または試したことがある方も多いかもしれません。
病院では、けいれんを抑える抗けいれん薬や消化器の動きを調整する薬、漢方薬などを使用してしゃっくりを止めることもあります。
いくつかの方法を試してもしゃっくりが止まらない場合には病院に行きましょう。
48時間以上続くしゃっくりに要注意
しゃっくりは暴飲暴食や飲酒などでも一時的に起こりますが、睡眠中も続く場合には命に関わるようながんや脳の病気が隠れていることがあります。
特に48時間以上続くしゃっくりは難治性のしゃっくりといわれており、病院で検査をして原因を明らかにした方が良いとされています。
しゃっくりの原因はさまざまで、自分自身で判断するのは難しいことが多いです。
特に睡眠中も続く場合には、睡眠障害の原因にもなるので早めに対処しましょう。
おわりに
しゃっくりが起きるメカニズムと原因についてご紹介しました。
たかがしゃっくり、されどしゃっくり。
がんや脳の病気も隠れていることがありますので要注意です。
特に睡眠中も続くしゃっくりの場合には、早めに病院に行きましょう。
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